土地を購入するとき、「建蔽率(けんぺいりつ)」や「容積率(ようせきりつ)」という言葉をよく目にします。これらは、家をどれくらいの大きさで建てられるかを決める大事なルールです。今回は、建蔽率・容積率についてわかりやすく図で解説していきます。
建蔽率とは?
建蔽率とは、敷地面積に対して建物が建てられる面積の割合のことです。
例えば、100㎡の敷地面積に50㎡の面積の建物を建てた場合建蔽率が50%になります。
せっかくの土地を無駄なくギリギリまで建物に使いたいと考える人もいるでしょうが、建蔽率が高すぎる家は防災や風通しの観点から望ましくないとされています。そこで、ある程度の空地を設け、ゆとりある建物を建てるように誘導する目的で、建築基準法によって建蔽率に制限が設けられているのです。
なお、建蔽率の制限は地域によってパーセンテージが異なります。というのも、地域ごとに都市計画は異なり、そこを住宅地域にするのか、はたまた商業地域にするのかといった使い道は各市町村により細かく分類されているためです。その使い道は「用途地域」として13種類に分かれており、それぞれ建蔽率の制限が微妙に異なっています。
容積率とは?
容積率とは、敷地面積に対して建物の延べ床面積の割合のことです。
延床面積とは、それぞれの階の床面積を合計した面積のこと。容積率とは敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合のこと。
例えば容積率が100%と指定された100坪の土地なら、建物の延床面積も100坪までが最大となります。地域の実情に応じて容積率が設定されています。
建蔽率・容積率から何がわかる?
▼建築プランの制約
どれだけの大きさの家が建てられるのか、何階建てが可能か、どんな設計ができるのか…などがわかります。
▼土地選びのコツ
同じ面積の土地でも、建蔽率・容積率が違えば建てられる家の大きさも変わってきます。家族構成やライフスタイルに合った土地選びのためにも、数字の意味を理解しておきましょう。
建蔽率・容積率は一見難しそうですが、土地に合った家を建てるために欠かせない知識です。気になる土地があったら、建蔽率と容積率を確認して、どんな家が建てられるかイメージしてみましょう。